『渋沢栄一 論語の里 循環バス』合計約1万キロの自動運転走行を達成 ~新たに【論語の里&自動運転バス】走行体験ツアーが開始~
埼工大
深谷観光バス株式会社(本社:埼玉県深谷市、代表:高田勇三)と埼玉工業大学(本部:埼玉県深谷市、学長:内山俊一) は、NHK大河ドラマ「青天を衝け」の放映に合わせて2021年2月16日(火)~2022年1月10日(月)の間に『渋沢栄一 論語の里 循環バス』が98日間で合計約1万km(10554.5km)の自動運転走行を実施して、運行を終了しました。
両者は自動運転バスを論語の里を巡る観光客の足として活用しながら、地域の交通事情に対応した課題に対して、自動運転バスの開発を継続しながら、営業運行による自動運転を展開しました。
深谷観光バスは、新たに【論語の里&自動運転バス】走行体験ツアーを、1月22日(土)より運行を開始し、埼工大が協力します。走行体験に参加するモニター(各日15名限定)を募集しています。
詳しくは、深谷観光バスのHPを確認願います。https://www.fukayakanko.com/news/1053/
同社は地域のバス事業者として全国に先駆けて、先進の自動運転バスを運行した経験を活かして、【論語の里&自動運転バス】走行体験ツアーを運行していきます。JR高崎線深谷駅北口より出発し、渋沢栄一記念館や中の家(外観のみ)などを見学し、途中では昼食に煮ぼうとうや道の駅おかべ(お買い物)を経由して深谷駅へ戻るコースです。
2020年2月より放映された第60作となるNHK大河ドラマ「青天を衝け」に合わせて、近代日本経済の父といわれる渋沢栄一翁ゆかりの地を訪問する見学者の足として、大河ドラマの放映に合わせて「渋沢栄一 論語の里 循環バス」を産学官連携で営業運行を実現しました。
運行開始時は埼玉県内初の業務用車両として緑ナンバーを取得した自動運転マイクロバス(リエッセII)が走行し、その後4月30日より、新たに開発した大型の自動運転バスが導入されました。当初は、全長28kmのコース内の約7kmの区間限定で自動運転を実施しました。期間中も開発を継続し、順次、自動運転の走行区間を拡大しました。2021年11月には、一部区間を除く全線26kmが自動運転可能なりました。営業運行する自動運転バスとして国内トップクラスの走行距離を実現しました。
埼工大の自動運転バスは、AI技術を積極的に採用し、全国各地の実証実験に多数参画してきた経験とノウハウを活かして、公道を法定速度で一般車両と共に走行できるのが特長です。システムによる自動運転とドライバーによる運転を即時にスムーズに切り替えて、交通の状況に応じて安全に走行します。
<関係者のコメント>
●埼玉工業大学:学長 内山俊一のコメント
本学は先端技術開発で社会貢献に資することを目指してきましたが、この度、深谷観光バス(株)と共同で行ってきた「論語の里循環バス」において、1年弱の期間に約1万キロメートルの自動運転による営業運行を成功裏に終了できたことは望外の成果であると認識しています。
●深谷観光バス株式会社:代表 高田勇三のコメント
当初、自動運転バスの実証運行は苦労を覚悟で臨んだ事業だった。なぜならば大型バスは普通車と比べものにならないくらい周辺への配慮と技術が必要だから…。しかし、大した障害もなく予想以上の精度で大型バスは走り止まった。しかも一般乗客を乗せて!この経験は当社にとって未来の事業展開の道筋を示し、全社員にとって面白い事業となった。この機会とご縁を頂いた全ての方に感謝申し上げます。
<参考情報>
◯『渋沢栄一 論語の里 循環バス』について
2021年放映のNHK大河ドラマ第60作の主人公は、新一万円札の顔としても注目される「渋沢栄一」です。渋沢栄一翁の生誕地である深谷市には大河ドラマの放映に合わせて、『渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館』(深谷市)が開館されました。ドラマ放映に伴い全国から多数の来場者が予想されるため、渋沢栄一翁に関連する論語の里を見学する観光客の移動ニーズに対応する循環バスを運行します。
循環バスは、JR深谷駅近くの仲町バス発着所から、大河ドラマ館、渋沢栄一記念館、旧渋沢邸・中の家、道の駅おかべ、JR深谷駅などを経由する路線です。平日は7便、土日・休日は13便が運行しました。
自動運転バスは、期間中の土日・休日に計約100日、走行しました。
◯自動運転バスについて
マイクロバス(リエッセII)は、長さ:625cm、幅:203 cm、高さ:261cm、補助席含め 24 人乗り、 4000cc ディーゼル車の自動運転実証実験車両です。「令和元年度 埼玉県スマートモビリティ実証補助 金」(テーマ:公道走行可能な自動運転バスの実験車両と AI の実用化・市販化)の採択により開発しま した。
大型バス(レインボーII)は、長さ:910cm、幅:244 cm、高さ:307 cm、定員 58 人乗り、5.19L ディー ゼル車の自動運転実証実験車両です。「令和2年度 埼玉県スマートモビリティ実証補助金」(補助事業 テーマ:ドライバー不足解消に役立つ自動運転・安全運転支援機能の開発・商品化)の採択により開発しました。
自動運転車両の開発は、株式会社ミクニライフ&オート(社長:大西 浩樹、本社:埼玉県加須市)の協力により実現しています。
本学の自動運転バスは、Autoware(*)をベースにしたAIソフトで自動運転をおこなう実証実験用車両です。Autowareを利用し、AIによる障害物の検知(識別・分類する)機能を強化して、複数のライダーやカメラの画像情報をディープラーニング(深層学習)により周囲環境としてAIで認識して、障害物を回避して走行することも可能です。
*:「Autoware」はThe Autoware Foundationの商標です。
<関連情報>
●「大河ドラマ館」の公式ホームページ:https://shibusawaeiichi-fukaya.com/
●『渋沢栄一 論語の里 循環バス』(深谷観光バス株式会社)
・循環バス路線図:http://www.fukayakanko.com/pdf/TaigaRotationBus_Map.pdf
●埼工大自動運転関連情報
・埼工大 自動運転特設サイト:http://saikocar.sit.ac.jp/
・埼玉工業大学、県内初「自動運転バス」の営業運行開始:https://www.sit.ac.jp/news/210212_1/
・『渋沢栄一 論語の里 循環バス』へ大型自動運転バスが営業運行(2021/4/30)
https://www.sit.ac.jp/media/pressoogatabas4.pdf
・『渋沢栄一 論語の里 循環バス』、ほぼ全区間の自動運転化を実現(2021/11/12)
https://www.sit.ac.jp/media/rongo3.pdf
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