テラデータ、 AIのビジネス活用に関するグローバル調査レポートを発表
日本テラデータ株式会社
売上1000億円超の企業の経営幹部は、AIの可能性に大きく期待するものの、40%がAIが正しい回答やインサイトを導き出すために必要なデータの信頼性に疑問
サンディエゴ発 – 2024年6月25日 – Teradataは、本日、AIがビジネスにもたらす影響について、企業の経営幹部とAIリーダー(以下、回答者)を対象として実施したグローバル調査の結果を発表します。本調査では、企業の意思決定者はAIのもたらすビジネス成果に期待しているものの、自社のAI戦略やデータそのものが、AIに精緻なアウトプットを要求できるレベルに達していないと考えていることがわかりました。具体的には、回答者の70%が自社のAI戦略が現在のビジネス戦略と完全に整合していないと回答しています。さらに、61%がAIのアウトプットの信頼性と妥当性を十分に信頼していると答えた一方で、40%は自社のデータが正確な成果を達成する準備がまだ整っていないと評価しています。
本調査は、グローバル規模のB2B市場調査で多くの実績を持つNewtonX社がTeradataの依頼で実施したもので、AI分野の専門家へのインタビューと、自社のAI戦略と実行について内部事情を知るエグゼクティブを対象とした定量調査で構成されています。米国、欧州、英国、アジアの、従業員1,000人以上、年間売上7億5,000万ドル以上の大企業、中堅企業のAI戦略と実行について理解している経営幹部や意思決定者を対象とし、全員が業務においてAIを担当または利用しています。対象には、Nike、P&G、 Hermes Paris、 Allianz Partners、Prudential Financial、 Honeywell、Novartis などのAIを活用する企業の幹部約300名です(内約半数は米国企業)
AIは不可欠だが、戦略とビジネスとの整合性は未成熟
回答者の89%がAIは競争力維持のために必要だと考えている一方で、自社に明確なAI戦略があると回答したのは56%、AI戦略がより広範な事業目標と密接に連携・サポートしていると回答したのはわずか28%に過ぎませんでした。AI導入が成功しているケースのほとんどは部門レベルあり、特定の部門でのみAIを導入しているのは39%、全社的にAIソリューションを導入しているのはわずか12%に過ぎませんでした。
AIがもたらす最も大きなメリットとして、生産性の大幅な向上(51%)と顧客体験の改善(50%)が期待されています。しかし、このような顧客向けのプロジェクトに活用することに期待しているにもかかわらず、実際には社内業務プロセスを効率化するプロジェクトに取り組むことを好む傾向にあることが分かりました。こうした社内向けのAIプロジェクトは、企業の成長促進よりも、AIのリスクを最小限に抑えつつ、コスト管理を改善することを目的として実施されています。
本調査では下記のような調査結果が出ています:
・従業員の生産性とコラボレーションの強化(54%)、意思決定のサポート(50%)などでAI活用は進んでいますが、製品開発(30%)、販売・収益予測(30 %)などでのAI活用はまだ十分ではありませんでした。
・回答者の57%は、AIの判断ミスや不手際による顧客満足度や企業評価への悪影響について懸念しており、AI活用を成功させるために、AI戦略と事業計画との整合性を高める必要があると考えています。
・回答者の63%は、社内プロジェクトであっても、クローズドデータとパブリックデータを混在させて使用していると回答しました。クローズドデータのみに依存しているとの回答者は29%に過ぎませんでした。
・回答者の73%が「自社は多くの最先端のテクノロジーを非常に早い段階から導入している」と答えている一方で、60%は「現時点の自社のAI導入レベルは競合他社と同等レベルであろう」と考えていました。
・AIプロジェクトの拡大を阻んでいる主な要因として下記が指摘されました:
AI技術者の不足(39%)
AIプロジェクトの規模拡大のための予算不足(34%)
ビジネスインパクトの測定が困難(32%)
技術インフラが不十分(32%)
AIに高い信頼性を確保することは義務である、という認識の高まり
AIプロジェクトから投資に見合ったビジネス成果を得ることは非常に重要です。ある回答者は「我々は、モデルのトレーニングにどのようなデータが使用されたかを顧客に明確にしたい。間違ったトレーニングセットを選択してしまうと、モデルには簡単にバイアスがかかってしまう」と指摘しています。別の回答者は「マスターデータ管理は華やかな仕事ではないが重要です。なぜならAIはデータに基づいてすべてを判断するため、そのデータに欠陥があれば、AIの導き出すアウトプットに問題が発生するからです」と述べています。
AIの新規導入・投資に対してステークホルダー全体を納得させるために、こうしたデータの偏りの修正とともに、業務の効率化(74%)、実証済みの成功したユースケース(74%)、意思決定プロセスの改善(57%)などの実効果を示す必要があると考えていることが分かりました。また、回答者の67%は、信頼できるAIを実現するために、トップクラスのAIソリューションとのシームレスな統合を促進するベンダーやパートナーとの協業が非常に重要であると考えています。
本調査では下記のような調査結果も出ています:
・信頼できるAIを構築していく上で最も重要な要素:高い信頼性が客観的に検証されること(52%)、結果の一貫性/再現性(45%)、AIを構築した企業のブランド(35%)
・AIの信頼性評価にあたり重要視される項目:セキュリティ(61%)、透明性(55%)、ガバナンス(45%)、性能(40%)
・AI成功の主な要因:明確な戦略ビジョンとリーダーシップのサポート(46%)、AIの利点を関係者に効果的に伝えること(46%)、AI技術とインフラへの十分な投資(41%)
・AIプロジェクトの成果が表れるまでの期間:導入後1年以内(84%)、6か月以内(58%)
また、回答者の60%は、すでにAI活用により「実証可能なROI」を実現したと回答しました。
Teradataの最高マーケティング責任者 Jacqueline Woodsは、次のように述べています。「信頼できるAI を構築するためには、まずデータの品質を担保することが必須です。多くの経営幹部にとって、AIに全幅の信頼を置くことは依然として困難ですが、今回の調査では、信頼できるAIを企業規模で実現するためには何が必要なのかということに理解が深まっている傾向が示され、Teradataもこうしたビジネス目標の達成に向け顧客を支援すべきであると改めて認識しました。ビジネスプランとAI戦略の整合性を高めることは、AIの信頼性を向上させる絶好の機会です。しかし、これらを単なる計画に留めず、適切なパートナーやソリューションを選択し、推進することで、AIプロジェクトの正確な結果とROIを迅速に示すことができ、信頼性を一層高めることができます。成功するAIプロジェクトはすべて、クリーンで信頼性の高いデータ( “ゴールデンデータ “)に基づいています。で、Teradataはこの”ゴールデンデータ”による信頼できるデータセットに基づき、完全な透明性を提供することで、信頼できるAIの実現をサポートします」
[2024年5月22日にTeradata Corporationより発表されたプレスリリースの抄訳です]
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