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広島市、庁内業務効率化にローコード開発ツールを導入

Claris International Inc.

効果的・効率的な行政運営のため、業務プロセスのデジタル化に取り組みはじめた広島市。迅速なシステム開発のために Claris FileMaker を用いて、煩雑な業務管理からの脱却を図る。

2024年 5月 28日 – Claris International Inc.(本社:米国 カリフォルニア州)は、広島県広島市(以下広島市)において庁内業務効率化のための基盤ツールとして、Apple Inc. の子会社 Claris International Inc. (以下 Claris)が提供するローコード開発ツール Claris FileMaker を導入し、本格利用が開始されたことを発表しました。

■ 導入の背景
広島市では令和 4 年 3 月に「広島市デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を策定し、「様々な分野で情報をうまく使いこなし、新たな価値を創造していく『匠(TAKUMI)のまち』の実現」という基本理念のもと、デジタル化の推進を行っています。

広島市デジタル・トランスフォーメーション推進計画(令和4年度~令和7年度):
https://www.city.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/236706.pdf

庁内業務においては、デジタル化により紙の書類や手作業による事務から脱却し業務を効率化することに取り組んでおり、その一環として令和 5 年度より Claris と共同でローコード開発ツール Claris FileMaker(以下 FileMaker) を用いた業務システム開発の実証検証を行ってきました。
実証検証では以下の 2 業務を対象に FileMaker で業務システムのプロトタイプを作成し、効果の検証を行いました。検証の結果、FileMaker の開発スピードや柔軟性等が高く評価されたほか、試験運用においても現場業務での改善効果が認められ、正式な導入が決定しました。

■ 1.健康福祉局 保護自立支援課:査察指導台帳(生活保護業務)のシステム化で進行管理の標準化を実現

【導入前の主な課題】
進行管理は表計算ソフトを用いて行っていたが、厳密なアクセス管理ができないためファイルを区ごとに分割しており、その配布や集計に手間がかかっていた。

担当者や区によって管理方法が異なっており、人事異動やケース移管時の引き継ぎが煩雑化していた。

外注による業務システムの開発は費用や時間がかかるためハードルが高く、実施は困難であった。

【取り組み内容と効果】
進行管理を従来の表計算ソフトから新たに FileMaker で開発した査察指導台帳システムに移行。新システムには基幹システム(福祉情報システム)から日次でデータが取り込まれ、検索や更新、帳票作成など日々の進行管理が行えるようにしました。

マイナンバー利用事務系で運用される本システムでは、データは暗号化されるほかユーザごとのアクセス管理も可能なため、表計算ソフトでは難しかった情報の一元管理が可能となりました。管理方法が標準化されたことにより、査察指導員の経験に関わらず一定レベルの査察指導が可能となったほか、集計や引き継ぎ等で発生していた煩雑な事務作業が解消され、業務効率化に繋がりました。また、FileMakerでは福祉情報システムでは扱っていない項目も自由に追加し編集することができ、現場の業務プロセスに沿ったシステムの構築に貢献しました。

今回の導入に関して保護自立支援課の担当者は以下のように述べています。
「一般的な外注でのシステム開発では時間も費用も大きくかかったり、場合によっては作れないこともありますが、それに対して FileMaker の柔軟性やスピード感の違いを強く感じています。特に、本庁と区、保護係と管理係、査察指導員とケースワーカー、様々な関係者が関わる業務において大きな効果を発揮すると思います。」

保護自立支援課では導入後も職員が自らシステム利用者の要望に応じて内製で機能追加するなど、ローコード開発ツールとしての特長を活かした運用が進んでいます。今後は利用対象者をケースワーカーにも拡大し、さらなる効率化を図る予定です。

■ 2.こども未来局 こども青少年支援部:アナログで行っていた児童扶養手当に係る各種届出等の進行管理をシステム化

【導入前の主な課題】
各区で受け付けた児童扶養手当に係る新規申請や各種届出等の受付状況及び処理の進行管理が紙や電話などアナログな手法で行われていた。

本庁への進達が必要な新規申請書類の不備による返戻や再進達などについては、区と本庁の間でのやり取りに時間がかかっていた。

受付簿は紙や表計算ソフトで本庁と各区がそれぞれ独自に作成して管理していたが、記入漏れなどでデータの最新性、正確性が十分担保できず、検索性も低い状態であった。

【取り組み内容と効果】
紙や表計算ソフトによる受付簿を廃止し、新しく FileMaker で開発された児童扶養手当管理システムで進行管理を実施。庁内ネットワークにある FileMaker Server で一元的に管理することで区や本庁の担当者は常に最新の処理状況を共有し、スムーズで素早い業務遂行が可能となりました。

■ 他部署への横展開でさらなる庁内業務効率化を目指す
広島市デジタル・トランスフォーメーション推進計画では、「効果的・効率的な行政の運営」 を目指し、「先進技術の導入推進」に取り組むこととしています。ローコード開発ツール FileMaker の導入によって、職員が迅速に簡易な業務システムの開発が行えることで、職員が定型業務・単純作業から開放され、市民への対応や施策立案など本来職員が専念すべき業務に注力できるようになり、市民サービスの向上や新たな市民サービスの開発につながることを期待しています。

今回の取組みと成果を庁内の他部署へ展開し、さらなる課題解決や業務効率化を実現するため、広島市では庁内でのFileMaker 講習会などをはじめとした取り組みを進めていく予定です。

Claris FileMaker について
Claris FileMaker はあらゆる業務で自社の課題を解決するカスタム App を作成・展開することができる、ローコード開発プラットフォームです。直感的な UI で、あらかじめ用意されたテンプレートや日本語のスクリプトを組み合わせることで、コーディングの知識を持たないユーザでも独自のカスタム App をすばやく構築できます。
オンプレミス・クラウド・ハイブリットで展開できるほか、オフラインでの利用も可能です。一般企業はもとより、政府・省庁・防衛・原子力施設・医療機関・教育機関などで秘匿性の高いニーズを満たすためオンプレミス環境で利用される一方、市民サービス向けのクラウドサービスとしても利用されています。新しい技術が随時採用され NFC 読み取り、画像認識、機械学習、IoT、AR/VR、AI などにも対応するなど進化をし続けています。
Claris ホームページ:https://www.claris.com/ja

Claris International Inc. について
Claris International Inc. は、短期間のローコード開発が可能な世界トップクラスのプラットフォームを開発し、規模を問わずあらゆる企業でデジタルトランスフォーメーションを実現できるように、問題解決者を支援する一連のサービスを提供しています。中小企業と Fortune 500 企業で 130 万人以上のユーザに利用されています。Apple company の一員である Claris は 20 年以上にわたってビジネスを成功させてきた比類のない実績を持ち、イギリス、中国、オーストラリアなど世界各地で事業を展開しています。日本国内における Claris 製品は Apple Japan, Inc. が販売しています。

一般のお問い合わせ先
Claris カスタマサポート
Tel.: 03-4345-3366 / 050-3628-8844
受付時間 10:00~17:30 (祝日を除く月曜日から金曜日)
https://www.claris.com/ja/company/#japan-office
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