ランサーズ、「フリーランス依頼を含む外注費の増減に関する実態調査」を実施
ランサーズ株式会社
~外注費が増えたと4割以上が回答。AI活用や営業・マーケティングなど高まる需要~
フリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」を運営するランサーズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 CEO:秋好 陽介、東証グロース:4484、以下『ランサーズ』)は、外注経験(*1)があるビジネスパーソン700名を対象に「外注費の増減に関する実態調査」を実施しました。
(*1)フリーランスへの依頼、及び専門会社や制作会社への業務代行・制作依頼を含む
■結果サマリー
直近1年の外注費の増減について「変わらない」または「増えた」という回答が8割を超え、インボイス制度の開始やフリーランス新法の可決など社会的な変化が起こっても、社会は外注について後ろ向きでないことがわかった。
新規で外注したカテゴリ・外注費が増加傾向にあるカテゴリは「システム開発・AI活用」「営業・マーケティング」など、AI領域や営業に関連するカテゴリが上位にあがった。
外注費が減少傾向にあるカテゴリには、アフターコロナで給付金などの申請がなくなり業務量の減った「専門職代行(13.4%)」、ライティングのできる生成AIの影響で依頼が減った「ライティング(11.6%)」があがった。
■調査結果
【外注費の増減について】
直近1年(*2)を対象に外注費の増減について尋ねたところ、43.3%が「変わらない」と回答。さらに「大きく増えた」が8.2%、「やや増えた」が33.4%という回答で、外注費が増えたとする回答が合計で4割を超えた。
2023年度は、インボイス制度が施行されたりフリーランス新法が可決されたりと、フリーランスへの依頼難易度が上がるとされる懸念要素があったが、外注費が「変わらない」「増えた」という回答が全体の8割を超えることから、社会がの外注に対して後ろ向きでないことがうかがえる。
外注費が増えた理由は「事業拡大による業務量の増加」という回答が最も多かった。また、外注費が減った理由としては、「事業領域の見直しによる消滅」「経営方針によるコスト削減」などが挙げられた。
(*2)アンケートの実施期間が2024年2月20日~2月27日であることから、本調査における直近1年とは2023年3月~2024年2月頃を対象とする。
【外注した・外注を検討したカテゴリ】
直近1年で外注した・外注を検討したカテゴリの上位3つは「システム開発・AI活用(30.1%)」が最も多く、次いで「Webサイト制作(16.5%)」「デザイン制作(11.6%)」と続いた。
これら3つのカテゴリは、これまでも外注数や外注費が多いとされる一般的に人気のカテゴリであるが、中でも「システム開発・AI活用」は生成AIの影響によってチャットボット開発やAIモデル開発の依頼が増えたことから、とくに外注数が伸びているカテゴリであると考えられる。
【カテゴリ別企業規模別の傾向】
アンケート回答者が所属する企業の規模別にカテゴリをまとめてみたところ、「システム開発・AI活用」は企業規模が大きくなるにつれて割合が高くなり、「Webサイト制作」と「デザイン制作」は企業規模が小さくなるにつれて割合が高くなる傾向であった。
【新規に外注したカテゴリ】
実際に外注したカテゴリのなかでも、新規で外注されたカテゴリは「Webサイト制作(29.9%)」が群を抜いて多く、次いで「事務・アシスタント(24.3%)」「経営・戦略コンサルティング(22.7%)」であった。
「事務・アシスタント」「経営・戦略コンサルティング」が新規で外注された理由は、コロナ禍によって2020~2022年頃はオンライン営業が主流になるなど以前と比べて営業方法が抑制される傾向にあったが、2023年はアフターコロナという環境から営業体制や経営戦略にも変化が訪れたことで、外注が増加したとと考えられる。
【外注費が増加傾向にあるカテゴリ】
直近1年で外注費が増加傾向にあるカテゴリは、2位と僅差ではあるが「動画制作・写真撮影(30.0%)」が1位という結果に。2023年の動画広告市場は2022年対比112%成長の6,253億円(*3)と需要を伸ばしており、「動画制作・写真撮影」の外注費の増加にも影響していることがうかがえる。
2位と3位は「営業・マーケティング(29.8%)」「事務・アシスタント(27.1%)」と続き、営業代行や業務効率化に関連するカテゴリが上位となった。 アフターコロナで営業体制に変化があったことから、これら2つのカテゴリの外注費が増加したと考えられる。
(*3)出典元「サイバーエージェント、2023年国内動画広告の市場調査を発表」はこちら:https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=29827
【外注費が減少傾向にあるカテゴリ】
直近1年で外注費が減少傾向にあるカテゴリは、「専門職代行(13.4%)」「ライティング(11.6%)」「営業・マーケティング」が上位3位という結果になった。
「専門職代行」の減少は、アフターコロナの影響があると考えられる。コロナ禍では、支援金・給付金など新しい申請が増えたことから、税理士や社労士といった有資格者や経理の専門家への相談・代行依頼が増える傾向にあったが、アフターコロナによってそれらの相談がなくなったことがうかがえる。「ライティング」の減少は、生成AIの利用が社会に定着したことで、これまで外注していたライティングの依頼を生成AIに代替するようになったと考えられる。
■まとめ
2023年はフリーランス新法の施行が決定したりインボイス制度が開始したりと、法制度の変化により、その後の外注数や外注費が不確実性なものになると考えられたが、本調査において、直近1年での外注費の増減は「変わらない」「増えた」という回答が全体の8割を超える結果となった。
このことから、フリーランス新法が施行される2024年も外注費が減少するということは考えにくく、今後も市場の外注ニーズは大きく変わらないと予想される。
また、ランサーズは昨年12月に、フリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」において集計したフリーランスが「2023年必要とされたスキルランキング」(*4)を公開した。
上位にあがっているカテゴリは、「セールス・ビジネスサポート」「アプリケーション開発」「Webマーケティング・集客」といった、今回の調査で「直近1年で新規に外注した」または「外注費が増加傾向にある」とされたカテゴリと類似した傾向にあることがわかった。この結果からも、社会にとって需要が高いとされるカテゴリが「営業」と「開発」関連であることがうかがえる。
生成AIやアフターコロナといった社会的影響をうけているカテゴリが多く、生成AIは世間からの注目も日々高まっているため、「システム開発・AI活用」は今後もさらに伸びていく可能性が高いと考えられる。
(*4)フリーランスが「2023年必要とされたスキルランキング」はこちら:https://www.lancers.co.jp/news/pr/22968/
■調査概要
調査時期:2024年2月20日(火)~2月27日(火)
調査対象:外注経験があるビジネスパーソン
調査方法:インターネットを介したアンケート調査(FastAskを利用)
有効回答数:700名
■ランサーズ株式会社について
ランサーズ(東証グロース:4484)は、「個のエンパワーメント」をミッションに掲げ、個人と企業をオンラインでマッチングする受発注プラットフォームを運営しております。テクノロジーを活用した新しい働き方を提供することで、個人の生活・働き方、あり方を変革し、一人でも多くの個人が働き甲斐を感じられるよりよい豊かな社会づくりに貢献します。また、200万人を超えるフリーランスとの適切なマッチングにより企業の人材不足、生産性向上、DX化促進への課題にも寄与し、外部人材活用によるイノベーション、技術革新を推進しております。
■プロに直接頼めるマーケット「Lancers」https://www.lancers.jp/
■独自のAIアシスタントが作れる仕事特化型生成AIサービス「Autoron」https://autoron.ai/
■ハイスキルITフリーランスを紹介「Lancers Agent」https://lancersagent.com/
■企業とフリーコンサルタントのマッチングサービス「Professionals On Demand」https://pod.jp/
■フリーランスから正社員への転職を支援する「フリーランス転職」https://freelance-tensyoku.com/
■オンラインメンターサービス「MENTA」https://menta.work/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ