TCSグローバル調査:86%の経営層が収益向上のためにAIを導入したことが明らかに
日本TCS
世界24カ国、12業界を対象とした調査が、AIがビジネスの未来をいかに形づくるかを示す
本資料は、2024年5月15日(現地時間)、インド・ムンバイで発表されたプレスリリースの日本語訳です。
発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
URL: https://www.tcs.com/who-we-are/newsroom/press-release/tcs-global-ai-study-2024
ムンバイ、2024年5月15日: タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)のグローバル調査で、経営層の10人中8人以上(86%)が、収益基盤の強化や新たな収益源の創出を目的として、すでに人工知能(AI)を導入していることが明らかになりました。AIの導入状況と企業への影響に関するこの包括的な報告書「TCS AI for Business Global Study(ビジネスにおけるAIグローバル調査)」(*1)では、69%の企業が、生産性の向上やコスト削減よりも、AI活用によるイノベーションの促進や収益性の向上を重視していることも分かりました。
経営層はAIの影響について概ね肯定的に受け止めており、回答者の57%はAIがビジネスに与える潜在的な影響について大きな期待を寄せているか、楽観的な見方を示しています。本調査の回答者のうち45%は、3年後には従業員の半数までが生成AIを活用して仕事をする必要があると予測しており、さらに41%は、より多くの従業員がAIを活用するようになると考えています。また、ほとんどの回答者(65%)が、AIが人間の能力を強化・補強することで、人間は創造性や戦略的思考を必要とするより価値の高い活動に集中できるようになると考えています。
TCS CTO(最高技術責任者)のハリック・ヴィン(Dr. Harrick Vin)は、次のように述べています。
「2023年は、あらゆる企業がAIや生成AIのユースケースに関する実験を盛んに行った年でした。私たちは今、企業がより広く深くAIを採用する時代に入っています。しかし、企業は、AIソリューションを生み出す過程は容易ではないこと、そしてAI成熟度の高い企業への道のりはいわばスプリントではなくマラソンであることを認識しています。本調査では、企業がこのように感じているということを裏付ける結果が示されました。なぜなら、企業がAIソリューションを大規模に展開するだけではなく、それにより生じる人々の役割や働き方の大きな転換を管理するための準備が不十分であると感じていることも浮き彫りになったからです」
ビジネスリーダーは、変革に向けていかなる道筋を辿るべきかについては確信がありません。ビジネス変革につながる形でAIを利用しているのはわずか4%で、4分の1近く(24%)はごく初期の検討段階から進んでいません。こうした、事業発展の障壁となっている最たるものは、企業の既存のITインフラと顧客の期待です。組織は、AI導入の成果を評価する既存の指標を見直す必要があると認識しており、およそ4分の3(72%)が適切な指標を持っていないと回答しています。本調査は、企業がAI導入に戦略的にアプローチし、テクノロジーがビジネスに与える影響を測定する、適切な業績評価指標を立てる必要があることも示しています。
TCS AI.Cloud(AIドットクラウド) ユニットヘッドのシヴァ・ガネサン(Siva Ganesan)は、次のように述べています。
「生成AIは、精度を高め、責任を持って活用すれば、データ、クラウド、AIの処理能力を最大限に引き出すことができます。これに人間の創意工夫が加われば、組織は現代における市場のパラダイムを一新することも可能です。結果的に、今日の企業は、AIが人間の能力を補強していくことで、段階的に、また変革の観点では指数関数的に、これまでにない新たな価値をあらゆるステークホルダーに提供できるようになります。TCSは、各業界、エンジニアリング、コンサルティング、サービス、ソリューションにおける豊富な実績をもとに、この新しい枠組みを活用し、あらゆるお客さまおよびパートナーに独自の価値を提案していきます」
TCSは、クラウド・コンピューティングとAI関連事業をAI.Cloud部門に集約し、お客さまの新たなニーズに応えている業界初の組織の1つです。この部門は、TCSのAI事業の多層アーキテクチャを構築し、お客さまのバリューチェーン全体にわたってAI導入の戦略策定、導入、およびその後の管理をサポートします。
TCSソートリーダーシップインスティテュートは、12業界、24カ国にまたがる約1,300人のCEOおよびその他の経営幹部を対象に調査を行いました。約半数の企業の年間売上高は10億ドルから50億ドルで、残りの半数は50億ドル以上です。本報告書(*1)のその他の主な結果は以下の通りです:
経営層は、AIが及ぼす影響は、インターネット(54%)やスマートフォン(59%)以上となると考えている
AIに関するプロジェクトが最も進んでいる企業における部門:財務・会計(完了率:29%)、人事(完了率:28%)、マーケティング(完了率:28%)
経営層の65%が、競争優位性はあくまでも人間から生まれるものであり、AIが人間の能力を補強・強化することで、創造性、直感、戦略的思考がより発揮されると回答
経営層の40%が、今後AIを最大限に活用できるようになるまでには、ビジネスに多くの変化を起こさなければならないと回答
半数以上(55%)が、AIの潜在的なメリットを最大限に引き出すためと、リスクを軽減するために、現在事業モデルや運用モデル、製品やサービスを積極的に見直していると回答
81%の経営層が、AIに関するグローバルな基準や規制が必要であると回答
英国とアイルランドの経営層の93%が、収益拡大を目的としたAIプロジェクトがあると回答。他の地域の経営層も同様に積極的で、北米で89%、アジア太平洋で88%、欧州で83%、ラテンアメリカで80%
調査対象となった銀行・金融・保険(64%)と製造業(63%)の経営層のうち、3分の2近くが、AIがビジネスに与える影響に大きな期待を寄せているか、好意的であった
TCS チーフマーケティングオフィサー(CMO)のアビナヴ・クマール(Abhinav Kumar)は、次のように述べています。
「1968年の創業以来、TCSは常に変化をリードし、新しいテクノロジーを積極的に取り入れ、その背後にあるビジネスチャンスを読み解き、お客さまの変革プロジェクトを支援し、ビジネス価値を迅速に引き出してきました。TCSソートリーダーシップインスティテュートを通じて、私たちは、あらゆる主要テクノロジーの開発に関する新たなインサイトや、さまざまな業界や人々(CEO、CFO、CIOなど)がどのようにそれらを活用しているかについて、情報を提供してきました。この新しい、データに基づいたTCS独自のグローバルAI調査を通じて、将来に向けてより強力で、持続可能、かつ適応力あるビジネスを構築するためにAIをどのように活用できるかについて、対話や洞察がさらに深まることを願っています」
*1 https://www.tcs.com/insights/global-studies/ai-business-study-key-findings-report
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、世界中の大手企業における変革の道のりを50年以上に渡り支援している、ITサービス、コンサルティングおよびビジネスソリューション企業です。コンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用した、ビジネス、テクノロジー、エンジニアリングのサービスやソリューションを総合的に展開しています。これらをTCS独自のソフトウェア開発基準である「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile(TM) delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。
TCSは、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループの一員で、最高水準のトレーニングを受けた60万1,000人を超える人材を擁し、世界55カ国で事業を展開しています。2024年3月31日を末日とする会計年度の売上高は290億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、MSCIグローバル・サステナビリティ・インデックスやFTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。
https://www.tcs.com/jp-ja
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