教育専門知識と教育ビッグデータを活用したソリューション「tomoLinks」 教育現場に密着した対話型生成AI機能を開発
コニカミノルタジャパン株式会社
~大阪市教育委員会と連携協定を締結し、2024年9月より大阪市立小中学校の一部で先行利用開始~
コニカミノルタジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:一條 啓介、以下 コニカミノルタジャパン)は、学校教育向けソリューション「tomoLinks(R)(トモリンクス)」において、小学校及び中学校の教育を対象に、学習指導要領や教材の内容など、学校教育に関連する事項を活用した、子どもたちに親しまれる対話型生成AI機能を提供します。tomoLinksでは、自治体や学校が保有する学力調査データや教育関連のビッグデータをもとに、一人ひとりの成績の経年変化や得意・不得意な単元を分析します。その分析結果に基づき、子どもの特性に合わせた対話を行うことで、個別最適な学びの提供を支援します。
本機能の展開にあたり、大阪市教育委員会(以下、大阪市)と開発を担うコニカミノルタ株式会社(以下 コニカミノルタ)、コニカミノルタジャパンは教育データ利活用に関する取り組みを踏まえ分析を行い、教育行政に資する相互の連携及び協力に関する協定を締結し、2024年9月より、大阪市立小中学校の一部で先行利用を開始します。本機能や大阪市との取り組みの詳細は、2024年5月8日(水)より開催される「EDIX東京2024」にて展示説明します。
本機能が教育現場に提供する価値
・自治体や学校に特化した対話型生成AI機能の提供
教育現場では、学習や日常生活での情報技術の活用を目的にChatGPTを含む対話型生成AIの導入が進められています。しかし、対話型生成AIはインターネット上に存在する情報をもとに回答を生成する仕組みのため、学校教育には不向きな情報が提供されるなどの課題が多く指摘されています。このような課題を解決するため、コニカミノルタジャパンは、教材や学習指導要領などのデータを設定した対話型生成AI機能を新たに提供します。これにより、有害なキーワードや不適切な回答を子どもたちに提供するリスクを避け、学校教育で安心して対話型生成AIを活用することができます。また、自治体や学校が保有する学力調査データや、ドリルの取り組み状況などを組み合わせたマルチモーダルAI機能を用い、子どもたちの進度に合わせて対話型で学習を進められる教育データ活用基盤を開発しました。今後は、動画教材の視聴情報や授業中のノート、画像など様々な種類のデータを統合し、それらの分析結果を対話型生成AIと組み合わせる計画です。これにより、一人ひとりに寄り添った学びを提供することに貢献します。
・親しみやすい対話型生成AI機能による学習意欲の向上
子どもたちが安心して利用できるよう、親しみやすいキャラクターを模した対話型生成AI機能を通じ、質問や意見、困っていることを気軽に入力できる環境を提供します。これらのキャラクターは自治体や学校によって設定することができます。親しみやすい対話型生成AI機能により、子どもたちの状況や興味関心を引き出すことで、健やかな学習と生活を支援します。
図:新開発の対話型生成AI機能の仕組み
図:新開発の対話型生成AI機能の画面イメージ
大阪市、コニカミノルタ及びコニカミノルタジャパンの連携協定の内容について
(目的)
大阪市、コニカミノルタ及びコニカミノルタジャパンが相互に緊密な連携を図ることにより、双方の資源を有効に活用した協働による活動を推進し、AI等を活用した児童生徒の多様な学び等の可能性を探ることを目的とする。
(連携事項)
(1)AI等を活用した児童生徒の多様な学び等の可能性に係る調査研究に関すること
(2)その他双方が必要と認める事項に関すること
大阪市での取り組みについて
コニカミノルタとコニカミノルタジャパンは、2024年9月から大阪市立小中学校の一部で「tomoLinks」の対話型生成AI機能を先行導入する予定です。この対話型生成AIが教員のアシスタントとして機能することにより、教員の負担を軽減し、子どもたち一人ひとりに合った学習を支援します。
なお、コニカミノルタとコニカミノルタジャパンは、2023年に大阪市立の全小中学校を対象に過去4年間の小学3年生から中学3年生までの学力調査データを分析しました。今回の実証導入にあたっては、この分析で培った経験も活かしてまいります。
大阪市教育委員会からのコメント
この度は、AI等を活用した児童生徒の多様な学びの可能性を探ることを目的として、実証研究を進めることとなりました。生成AIの学校現場での活用にあたっては、生成AIを取り巻く懸念やリスクに十分な対策を講じることが重要であり、本実証研究を通じて、課題の検証を行うとともに、教育における新たな取組として、効果的な事例の創出を行い、児童生徒一人ひとりに合わせた個別最適な学びや安全で安心な学校生活の実現につながることを期待しております。
tomoLinksについて
tomoLinksは、2019年から開発をはじめ、教育現場のフィードバックを製品に反映しながら開発を進めてきたクラウド型学習支援サービスで、「学習支援」、「先生×AIアシスト」、「授業診断」の3つのサービスで構成されています。これらのサービスを学校の教育プラットフォームとして導入することで、デジタル端末だけでなく教育データの効果的な活用が可能になり、子どもたち一人ひとりの力を最大限に引き出す個別教育の実現を推進します。
■「学習支援」サービス
教員、児童生徒、保護者が直観的に操作できるわかりやすいUI(ユーザーインターフェース)で、ICTを使った双方向授業や遠隔授業、連絡帳やこころの日記など、学校と家庭の両方の学習活動をオールインワンで実現できます。
■「先生×AIアシスト」サービス
子どもたちの教育データを元に一人ひとりの学力定着度合いをAIが分析し、それぞれの児童生徒に合った学びの学習方法を提案します。
「先生×AIアシスト」の分析AIは、国内で初めて教材に依存せずに、学校が所持している既存の学力データや、新たにデジタルで提供される様々な企業の教材の学力データなどを分析することが可能です。従来、教材と分析AIが紐づいて一体となって提供されていましたが、tomoLinksは教材選択の制限を開放し、児童生徒一人ひとりがそれぞれに取り組んできた学習内容に基づいて、個別に最適な学習内容を提示します。
■「授業診断」サービス
授業の様子をAI分析し、児童生徒の発言量や挙手、視線などをデータ化します。さらに教員や実習生の板書や机間指導などを分析し、児童生徒の学力と教員などの指導力の両方の成長を支援します。
tomoLinksの教育データ運用方針について
tomoLinksは、文部科学省から示された学習ログデータの取り扱い方針に、いち早く対応しました(2022年11月22日発表)。tomoLinksでは、システム開発を含む商業的な利用を目的とした個人データの利用を行わず、教育委員会や家庭からの個人データの削除や解約時のデータ破棄などの依頼に対応する、データの所有者である児童生徒や保護者にとって安心安全なデータ運用を実現しています。
tomoLinks 公式サイト:https://bs-offers.konicaminolta.jp/tomolinks/pr20240507_2
展示会出展のご案内
本研究内容や、コニカミノルタジャパンが開発する教育現場に特化した対話型生成AI機能の詳細を「EDIX東京2024」にて展示説明します。
第15回 EDIX(教育総合展)東京
会期: 2024年5月8日(水)~10日(金)
10:00~18:00 ※最終日のみ17:00終了
会場:東京ビッグサイト 西展示棟
公式HP:https://www.edix-expo.jp/tokyo/ja-jp.html
主催:EDIX実行委員会(企画運営:RX Japan株式会社)
コニカミノルタジャパン ブース:13-31
お客様のお問い合わせ先
コニカミノルタジャパン株式会社
ICW事業統括部 教育DX事業開発部
https://bs-offers.konicaminolta.jp/tomolinks/contact
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