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ネット性被害、最年少は7歳。全体の7割が被害。リベンジポルノを含む重大事件の入口に。

ベジベジ株式会社

AIでリベンジポルノをなくす「HIMEPA」がネット性被害の実態調査

 ネット上での性的なメッセージの送り付け、約7割が被害。4割は「性的なメッセージのやり取りを継続」した経験あり。最初の被害年齢は、14歳が最多。最年少は7歳だった。
 ネット性被害は、やり取りのなかで顔写真や裸の写真を要求されるなど、深刻なリベンジポルノ被害につながるにも関わらず放置され、約30%が20人以上の加害者から被害を繰り返し受けている。

 現在の20代・30代でも、4割が小中学生の時点で被害に。インターネット利用の若年化、SNSの発達により、被害の低年齢化傾向が続くことは必至。被害拡大の背景には性教育や予防啓発、また、被害拡散を防ぐ対策の不足などが考えられる。


ネット上でどんな性被害に遭ったことがあるか


 「リベンジポルノ(裸や下着姿の写真・動画を拡散された)」が11%、「画像や動画を拡散すると脅された(実際は拡散されなかった)」が15.6%、「セクストーション(お金を払わないと画像を知り合いに送ると脅された)」が1.8%と、一般向けの調査であるにも関わらず、全回答者のうち2割近くはネットで犯罪被害に遭っていた。
 
 裸の画像でなくても、個人の顔写真を卑猥な言葉とともに拡散する「晒し被害」も10.1%、本人を装ってSNSアカウントを作成し、性的な投稿をする「なりすまし」も10.1%が被害に遭っている。
 卑猥な言葉を投げかけられる嫌がらせは、過半数が被害。ネット上で性被害を受けることは「よくあること」になってしまっている現状がある。

ネットで個人宛に性的なメッセージが送られてきた経験


 「ネットで知らない人から、個人宛に性的なメッセージが送られてきたことがあるか」に約7割が「ある」と回答。

 さらに、「ネット上で知らない人と性的なメッセージのやり取りが続いたことがあるか」には約4割が「ある」と回答。一方的な送り付け被害だけでなく、グルーミングやリベンジポルノに発展する被害への入口も、身近にあることが分かる。

ネット上で初めて性被害に遭ったときの年齢


 性的なメッセージが送り付けられる被害に遭った一番最初の年齢を聞いたところ、「10歳未満」が4.4%、「10歳~12歳」が8.8%と、小学生の年齢で被害に遭った人が1割以上いることが分かった。
 最年少は7歳で、14歳での被害が最多。半数近くが中学生までに、ネット上で性的なメッセージを送り付けられる被害に遭っている。

ネット上で知らない人と性的なやり取りをしたときの年齢

 20%以上が、小学生の年齢で知らない人と性的なメッセージのやり取りを継続していることが分かる。性的なメッセージが送り付けられたことに対し、年少者ほど返答してしまう傾向にあることがうかがえる。

 自由回答では、現在は犯罪となる「実際に会う誘いを受けた※1」との回答も複数あり、小学生時点でも重大事件につながる危険のある状況に晒されている。

性的なメッセージを送り付けてきた加害者の数

 6割が6人以上の加害者から送り付けの被害に遭っている。ネット上での性被害は、一度限りでなく、多くの加害者から繰り返し起こるものであることが分かる。
 痴漢や盗撮等の性加害は、一人の加害者が多くの被害者を生むとされているが、ネット上での性加害にはかなり多くの加害者が存在し、加害者の側が「加害を加害と捉えていない」可能性もある。

ネット上の人に教えてしまったことのある個人情報


 ネット上の人に教えたことのある、あるいは公開したことのある情報を聞いたところ、「住んでいる地域」が全回答者の58.7%、次いで「顔写真」が46.8%と多い結果になった。
 性的な写真でなくても、本名と顔写真など複数の情報が結びつくだけで、晒し被害やなりすまし被害に遭うケースも存在する。顔写真は特にそのリスクを高める個人情報だが、半数近くの人がネット上で知り合った人に顔写真を送ったことがあると回答した。
 また、「下着姿の写真」「顔の写っていない裸の写真」「顔が写っている裸の写真」といった、重大なリベンジポルノ被害につながる写真を送ってしまった経験のある人が、全体の15%以上もいる深刻な状況も浮き彫りになった。

ネットで知り合った人に顔写真や裸の写真を送った理由

 写真を送った理由としては、「向こうも写真を送ってきて交換をする感覚だった」が59.1%と最も多く、次いで「写真くらいよいだろうと思った」が56.8%となっている。相手をある程度信頼している心理が働いており、顔写真を送るリスクがあまり共有されていないことがうかがえる。
 一方、映像送信要求罪※2として罰されるような「送らないとこれまでのやり取りをバラすと脅された」ケースは11.4%、「お金を払うからと言われた」は9.1%と、2割にとどまった。

「送ってほしいと言われ、断れなかった」が52.3%と多いことから、脅迫やつよい要求がなくても写真を送ってしまうことが分かる。「嫌なことは嫌と言ってよい」という感覚を、性教育によって身に着けさせていく必要がある。

 また、「付き合っていた」「恋愛だと思い込まされた」「自分が相手に好意を持っていた」というグルーミング※3が機能してしまっている回答が2割程度あった。
 写真を一番最初に送る時点で脅されるケースは少なく、性教育や防犯啓発によって被害を防止できる余地がある。


 Tiktok上でのアンケートでは、たった2.9%の人しかグルーミングを知らない結果に。被害が無数にある一方で、言葉や実態が被害に遭いやすい10代にまだまだ知られていない。
早急に問題の認知・予防啓発が必要である。

自由回答に寄せられた、ネット上からの性被害の経験

・小学生の頃は恋愛経験もなく、20代の男性から好意を寄せられた事を「大人になった気分」とポジティブに捉えてしまっていました。性的なことをするのも、同世代より大人なことをしているという感覚でしかなく、どんなリスクがあるのかを知らないまま裸の写真を顔も本名も何も知らない人に送ってしまいました。大人になる過程で大人が子どもに性的な要求をすることがおかしいと初めて気付き、恥ずかしく情けない気持ちになり、誰にも打ち明けられないままでいます。

・知らない人から性器の画像が送られてくることがよくあった。また、性的な言葉「エッチに興味ある?」などが送られることも頻発していた。

・小中学生の頃、知らない人とチャットをしたりメル友募集ができる女子小中学生向けのコミュニティサイトにはまっていました。そこで継続的にやりとりをするような友達(と当時は思っていた)になったのはなぜか成人男性ばかりで、中には直接会った人もいました。

・相手は性的なことをしたり、させることに必死だったようで顔写真について可愛い、絶対に似合うので◯◯というキャラクターのコスプレをしてほしい等と執拗に褒めてきたりしていて違和感がとても強かったです。性的なことが目当てだとは思わなかったので携帯電話番号を教えてしまい、最終的には相手が自分の性器の写真を送ってきたので驚いて連絡を取るのを止めました。
自分の裸の画像を送ったりそれによる更なる被害というものはありませんでしたが、そこまで進んでしまっていると上手く丸め込まれるというか言いなりになるしかなかっただろうなと思います。

・自分が悪いのはわかっているのですが、相談できるところが少なくNPOに相談してもたらい回しにされるのでとても怖かった。動画や画像はなんと言われても送らない方がいい。

・ネットを使う年齢になった頃から、今までずっと身近。知らない人から連絡が送られてきて、仲良くなりませんか?みたいなものから、いきなり性的な言葉が送られてきたり、かわいいですね、みたいなものまで様々。現実世界を生きていても危険があるのに、ネット上にも危険がある。どこに行っても危ないのだと思うと絶望的な気持ちになる。

・2回注意したのに聞かなかったので警察に行きました。しかし契約書がないので取り合ってくれませんでした。被害者なのにお金を払って弁護士に契約書を作ってもらうのが辛いです。

・SNS上で成人が”推し”という立場を利用して未成年に性的な画像やセックスを要求するということはかなり多いと思う。あまり有名でない推しを持つ未成年の子達が私みたいな経験をしてほしくないと常々思っている。

リベンジポルノ被害に遭ったきっかけ


 リベンジポルノの被害に遭った経験のある人(HIMEPA利用者)256人に聞いたところ、リベンジポルノ被害のきっかけは、「マッチングアプリやSNS」が34.8%と最も多かった。
 よくイメージされるリベンジポルノの被害(交際相手と別れたことで被害に遭った)とは、実態が異なってきていることが分かる。

加害者との関係性


 加害者との関係性では、「ネット上で知り合って実際に遭った人」が最も多かった。
 また、元々の知人よりも、「ネット上のみでやり取りした人」からの被害が18%と多いのも着目すべき点である。ここまでの調査結果で見たように、実際に会わなくても性的な画像や動画を送ってしまい、リベンジポルノにまで発展するケースは珍しくない。

 また、「交際相手 / 元交際相手」が加害者という回答が32.4%であるなかで、前の質問のリベンジポルノのきっかけとして「交際相手と別れた」ことを挙げている割合は18.4%のみとなっている。この結果からは、交際中の相手から被害に遭うケースも決して珍しくないことがうかがえる。

拡散された画像や動画が撮影された状況

 「盗撮されていた」が35.2%と最も多い結果になった。「同意をして撮影した」「相手を信頼して動画・画像を送ってしまった」といった自らも撮影したものでリベンジポルノ被害に遭っているケースは、4割近くあった。
一方、「無理やり撮影された」「脅されて動画を送ってしまった」というケースは2割にとどまった。
リベンジポルノの原因の4割程度は、啓発で防止できる可能性もある。

まとめ

 ネット上での性被害、グルーミングは要求が徐々に拡大し、気づかないうちに深刻な被害に発展するケースがあります。今回調査を行なったリベンジポルノをAI技術で削除するサービス「HIMEPA」には、中高生からの被害相談も寄せられます。ネット上での性被害やグルーミングは、中高生のリベンジポルノ被害のきっかけとなっており、「親には決して言えない」といった思いで相談を寄せる10代がいます。

 自由回答に寄せられた声からは、犯罪といえる被害に2割近くの人が遭っているにも関わらず、各機関による適切な対応や相談が追いついていない社会状況を感じさせられます。
 性教育がタブー視され不足している社会は、被害者だけでなく、加害の認識をもたない多くの加害者を生み出しています。ネット利用が低年齢化し続けている今、さまざまな啓発デーや啓発週間をきっかけに、予防啓発を重ねていく必要があります。

今回の調査に関するお問い合わせ先

ベジベジ株式会社
東京都中野区弥生町2-41-17

【HIMEPA】
リベンジポルノをAIで早急に削除する性被害拡散を防ぐサービス。
連携弁護士への相談も可能です。
https://www.himepa.com/
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